本当に肝臓に良い食べ物とは?

人体の臓器の中で最も重要不可欠な存在。それは、皆様ご存知の通り「」と「心臓」です。

脳か心臓のどちらかが停止すれば、人間は確実に死にます。

世界の死因の統計を見ても、脳梗塞と心筋梗塞は高い割合を占めていますよね。

では、脳や心臓と同じくらい重要な役割を担っている臓器は何でしょうか?

答えは「肝臓」です。

肝臓は、脳や心臓と同じく1つしかない臓器です。肝臓が無くなってしまったら、他に代用は利きません。肝臓は、人体の化学工場と呼ばれ、実に多種多様な働きをしています。その中でも特に重要な働きは「人体にとって害がある成分を無害な成分に変える」働きです。

もし肝臓が無かったら、体中に毒が回って死んでしまいます。

肝臓と鉄分の関係とは?

肝臓に良い食べ物は何ですか?と聞かれたら、真っ先に思い浮かぶのは「レバー」や「しじみ」ですよね。

ところが、色々と調べてみると、レバーやしじみが肝臓に悪い場合もあることが分かってきました。

キーワードは「鉄分」です。

肝臓の健康と鉄分には深い関わりがあるようです。

健康な人の場合

健康に問題がない人は、適量の鉄分を摂取しましょう。

鉄の食べ物摂取基準【厚生労働省】

上記の資料を要約するとこんな感じです。

■鉄の1日の推奨量

  • 成人男子 – 7.0mg
  • 成人女子 – 10.5mg(月経あり)
  • 成人女子 – 6.0mg(月経なし)

鉄分を多めに必要とする人

  1. 月経時の人
  2. 妊婦さん
  3. 成長期の子供(二十歳未満)

男性は鉄分をあまり必要としない?

男性は生理がないため女性ほど鉄を消費しません。鉄を過剰摂取すると、かえって害になる可能性もあります。

「鉄分を溜め込むと体に悪い」という説もあるようです。

鉄の摂り過ぎは、寿命を縮める!

上記の記事を要約するとこんな感じです。

「鉄が腐食で錆びてしまうかのごとく、体内の鉄分が錆びてしまう。要は、体内の鉄分が多いと活性酸素が増えるということです。女性の平均寿命が男性より長いのは、生理で鉄分を排出しているからなのだとか。」

鉄分サプリには注意。汗をかくと鉄を少し消費します。

※だからと言って、鉄分を過剰に制限するのは危険です。厚生省の鉄推奨量を目安にすることをおすすめします。

鉄分は肝臓の病気を悪化させる?

肝臓が弱っている人は、意識的に鉄摂取を抑えましょう。1日約6mgが目安となっています。

  • C型肝炎の人
  • 慢性肝炎の人
  • 軽度の肝硬変の人

C型肝炎ウイルスに感染している人では、肝臓に鉄が過剰に蓄積してしまうことがわかっています。鉄が過剰になると、鉄から生じるフリーラジカル(注1)が肝細胞膜傷害やDNA傷害を引き起こし、それが肝炎の進展、さらには肝がんの発生に影響を与えると考えられています。

引用元: C型肝炎ウイルスと鉄の過剰 | 食生活ガイド(鉄制限食) | 日常生活の注意点 | C型肝炎 – 新しい治療、新しい可能性 –.

肝臓が弱っていると鉄をうまく処理できません。そのため、肝臓やその他の臓器に鉄が溜まって害を及ぼすと言われています。具体的には、活性酸素(フリーラジカル)の発生などです。

鉄分調整はバランスが難しいとされています。鉄制限を本格的に行う場合は、医師にご相談を。

肝臓に異常があるかもしれない時の症状例

  1. 疲れやすくなったと感じる
  2. 怒りっぽくなったと感じる
  3. お酒に弱くなったと感じる
  4. 眠れない
  5. お腹の右上あたりが痛い
  6. お腹の一部(右上)が不自然に盛り上がっている
  7. ※体中が黄色くなってきた

※手のひらや足などが黄色くなるのは食べ物の影響もある。神経質になる必要はない。

例えば、ミカンを食べすぎると、色素沈着を起こすので肌が黄色くなります。βカロチンを含むビタミン剤でも黄色くなることがあると考えられます。

柑皮症(かんぴしょう)とは、β-クリプトキサンチンやβ-カロテンといったカロテノイド色素の過剰な摂取で皮膚が黄色くなることをいう。β-クリプトキサンチンを多く含むミカン(蜜柑)等、カロテノイド色素が多い食物を極端に過食すると、皮膚がミカンの皮のように黄色になることから、柑皮症といわれる。

引用元: 柑皮症 – Wikipedia.

逆に要注意なのが、目の白い部分が黄色くなること。目に続いて皮膚の柔らかい部分も黄色くなってきたら、危険のサイン。肝臓障害の疑いありです。

病院で検査を受けることをオススメします。

鉄分の摂取量を調整するのに便利な知識

ヘム鉄と非ヘム鉄

  1. ヘム鉄…動物性食品に含まれる
  2. 非ヘム鉄…植物性食品に含まれる

ヘム鉄は吸収されやすく、非ヘム鉄は吸収されにくい特徴があります。

  1. ヘム鉄が豊富な食材…レバー類、貝類、赤身の魚
  2. 非ヘム鉄が豊富な食材…海藻類、ナッツ類、大豆類

一般的に、シジミやレバーは肝臓に良いと言われています。

シジミやレバーは良質なタンパク質やビタミンを含み健康に有益。しかし、同時にヘム鉄分も豊富なのです。

つまり、前述のとおり、肝臓が悪い人(慢性肝炎)にとっては悪影響だと言えます。

例えば、しじみのサプリは肝臓に良いと宣伝されていますよね。でも、しじみなので鉄分も多く含んでいるんです。肝臓に良いと思って飲んでいたサプリが、かえって症状を悪化させていたら…?洒落にならないので十分ご注意ください。

健康な人がしじみサプリを飲むのは特に問題ないと思います。

鉄分吸収率を上げる組み合わせ

ビタミンCには鉄分の吸収を高める効果があります。ビタミンCの含有量が多い果物と非ヘム鉄の食材を組み合われれば、吸収率が上がります。

動物性タンパク質も鉄分の吸収率を上げる効果あり。

鉄の吸収率を下げる組み合わせ

緑茶に含まれる「タンニン」には鉄の吸収を抑える働きがあります。食後に緑茶を飲むと、鉄の吸収率が下がります。(コーヒー・紅茶にも同じ効果)

牛乳には鉄分がほとんど含まれていません。

鉄のフライパンは使って大丈夫?

古い鉄のフライパンは鉄が溶け出しやすく、鉄過剰症になることがあります。新しい物は鉄が溶け出さないように加工されているので問題ないとのこと。

某国の製品は安かろう悪かろうですので、鉄のフライパンを買うなら日本製にしておきましょう。

鉄を余分に摂りたくない場合は、ステンレスのフライパンを使えばOKです。

鉄分のサプリメントを飲んでも大丈夫?

まず、前述のとおり肝臓が悪い人は鉄サプリを飲まない方が良いです。

肝臓が健康な人は、鉄分を余分に摂っても余剰分は排出されると言われています。肝臓は鉄分の量を調整する機能を持っているからです。

では、健康なら鉄分のサプリメントをがぶがぶ飲んでも大丈夫なのでしょうか?

実は、「昔は安全だと言われていたのに、後から危険認定される」事例は以外と多いのです。

例えば「ビタミンEには害がないからたくさん摂っても大丈夫」と言われていた時期がありました。

ところが後になって、「やっぱりビタミンEを過剰摂取すると危ない」と言い出したのです。(詳しく知りたい方は、ビタミンE 過剰摂取で検索してみてください)

科学は常に進歩しています。今までの説が180度くつがえされる事も少なくありません。

鉄サプリを飲む場合は、過剰摂取に十分ご注意ください。

まとめ

肝臓に良いと思っていたレバーやシジミ。しかし、時と場合によっては逆効果だったりもする。

鉄分は多すぎても少なすぎてもダメだということですね

特定の食べ物を食べれば大丈夫。などと安心していると、思わぬ落とし穴にハマってしまうかも知れません。ご注意を。

結局のところ、様々な食べ物をまんべんなく食べるのがベストなようです。


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