脂質を食べなければニキビはできない?

脂っこい料理を食べすぎるとニキビが出てくる気がしませんか?

ニキビの原因と考えられている「皮脂」。皮脂の成分は、主に「中性脂肪」です。

中性脂肪の材料は主に2つです。

  1. 脂質
  2. 摂り過ぎた糖質

では、中性脂肪の元を排除すればニキビは良くなるのか。

残念ながらそう簡単にはいかないようです。

ダイエットでも目の敵にされる脂質ですが、何気に三大栄養素の1つです。一定量の脂質は人が生きていくために必ず必要です。

糖質も同じく三大栄養素の1つ。

脂質や糖質がなければ、人は生きていくことができません。

野菜しか食べなければニキビはできない?

菜食主義の人には優しい人が多いと私は思います。

動物を愛するあまり、可哀想すぎて肉を食べることができない人がいるからです。

宗教的な信念で肉を食べない、動物が可哀想なので肉を食べることができない。

このような特別な事情からベジタリアンになるのは至極真っ当なことだと思います。日本は思想信条の自由が保証されている国です。

しかし、ニキビを治したいという理由で、修行のような菜食主義を行うことには疑問を感じざるを得ません。

ベジタリアンにはニキビがない?

ベジタリアンでもニキビができる人はいます。少しネットで調べただけでも、ベジタリアンでニキビができている人がいることが分かります。

痩せている人にはニキビがない?

皮脂の大部分は中性脂肪からできているのですが、同じように、体脂肪も中性脂肪からできています。

ということは、体脂肪が多い太った人はニキビが多く、痩せている人にはニキビがないのか。

実際は痩せていようが太っていようがニキビがある人はいます。

血液中のありとあらゆる成分は、なるべく一定になるように保たれています。

脂質の血中濃度も一定になるように調整されているのです。

ただ、必要以上に摂り過ぎると体内の処理能力が追いつかなくなり、様々な問題が引き起こされるのです。

脂質不足の主な問題点

ホルモンバランスの乱れ

脂質はホルモンの材料になる物質です。

つまり、脂質が不足するとホルモンバランスが崩れる恐れがあります。

ホルモンバランスの崩れはニキビの原因の1つです。脂質不足で逆にニキビが増えるということも考えられます。

脂溶性ビタミンの不足

脂溶性ビタミンは油に溶けている状態でなければ吸収されません。

極端に脂質を制限すると、脂溶性のビタミンA・D・E・Kが不足する恐れがあります。

とりわけ、ビタミンA・D・Eは美肌に必要不可欠な成分だと言われています。

極端な偏食主義・食事制限の問題点

食事制限で一番難しいポイントは、栄養バランスの管理だと言えます。

もしニキビを治すために野菜オンリーの食事にしたとすると、主に次の栄養素の不足が考えられます。

1 ビタミンB12

野菜類からはビタミンB12を摂ることができない。

2 鉄

野菜類の鉄分は非ヘム鉄なので吸収率が低い。ビタミンcと一緒に摂ると吸収率が上がる。

(鉄サプリでは逆に鉄過剰になりがちなので注意)

3 タンパク質

野菜類は総じてアミノ酸スコアが低い。アミノ酸スコアが低い食材は、タンパク質の材料としては不十分。(アミノ酸スコアは組み合わせ次第で高くできるので、野菜類だけでもタンパク質を補うことは可能。ただし専門知識が必要)

アミノ酸スコアが低い食事を続けていると、筋肉が減少したり、肌の老化が促進されたりします。

大豆のスコアは優秀なのですが、イソフラボンの過剰摂取が懸念されます。

大豆イソフラボンの安全な一日摂取目安量の上限値は、一日あたり70〜75mgだと言われています。

  • 納豆50グラム=イソフラボン約37mg(1パック)
  • 豆乳200ml=50mg(1本)

ただ、この目安は少し厳しすぎるようです。

納豆3~4パックとか簡単に食べれますし。

上限値を発表している食品安全委員会は、この数値を超えて大豆イソフラボンを摂っても、ただちに健康に影響はないと言っているそうです。

あくまでも「大豆食品を毎日欠かさず食べた場合」の目安値。

普通の食生活で大豆を取り入れる分には、上限値は気にしなくても大丈夫ということですね。

しかし、肉を一切食べない場合は話は別です。

肉の代わりにタンパク源を大豆に頼るとなると、かなりの量が必要になってくると思われます。

玄米は消化に難がありすぎ

玄米は極めて消化率が悪いです。

よく噛まないと、そのまま出てきてしまいます。

そのまま出てきた場合、栄養をほとんど吸収できていないということです。

玄米そのものは白米に比べて栄養豊富。しかし、そもそも吸収できなければせっかくの栄養も宝の持ち腐れです。

一般的には、30回噛むと健康に良いとか言われています。玄米の場合は皮が固いので、もっと噛む必要があるのではないでしょうか。

やってみれば分かりますが、30回噛むだけでもかなり大変です。

私自身、よく噛んで食べることは大の苦手です。過去記事でよく噛むことを推奨していたと思うのですが、肝心の自分は実戦できていません(笑)

たぶん10回も噛んでないと思います。面倒くさがりの性格上、よく噛んで食べるのは無理かもしれません。

サプリメントに頼りすぎ?

ベジタリアンの栄養的な問題は、魚介類を取り入れることによって大幅に改善されます。

もし魚も食べないとなると、サプリを使わざるを得ないでしょう。

手軽にビタミンやミネラルを補給できるサプリですが、いくつかの問題点があります。

1 過剰摂取

ビタミンやミネラルには摂取上限の目安があります。

オーバーすると副作用が出ることもあるので注意が必要です。

ニキビを治すためにサプリの量を増やしても意味がありません。サプリメントが直接ニキビに効くことはないからです。

本当にニキビに効くなら、サプリではなく医薬品になっています。

サプリメントはあくまで栄養補給なのです。

2 材料の原産地が不明

肌に良いとされるビタミンc。しかし実は、サプリメントのビタミンcの90%は中国産だと言う話があります。(出典:サプリメントの正体)

中国産は何でもかんでも悪いと言いたいわけではありません。

ビタミンcの原料の価格帯にはかなりの開きがあり、たった数百円のものから、30万円するものまであるそうです。(キログラムあたり)

ピンからキリまであるということですね。

こう説明すると「高いサプリなら大丈夫」と思ってしまいがちですが、残念ながら間違い。

サプリの価格は業者が自由に設定できるので、安く作ってべらぼうな値段で売ることも可能なわけです。

ビタミンなどのサプリメントを全否定するわけではなく、栄養が不足している時には役に立ちます。

どうしてもサプリメントを使いたい場合は、にきびが治るまでの間だけサプリメントを飲んで、肌に異常がない時は飲まないようにするのがベストかもしれません。

3 思春期ニキビで食事制限は厳禁

ダイエットでは、若い人ほど無理な食事制限をすることが多いようです。

心理学的に見ると若い人ほど見た目を重視する傾向が強いのだとか。

思春期ニキビの悩みも深刻だと想像できます。

しかし、若ければ若いほど代謝も活発なので、体は多くの栄養を必要としています。思春期は成長期なので、より多くの栄養が必要です。

成長期に野菜しか食べないなどの極端に偏った食事制限はリスクが大きすぎます。

また、思春期ニキビでサプリメントを使うことはあまりおすすめできません。

普段からビタミン剤に頼りっぱなしだと、食事からビタミンを吸収する働きが弱ってしまう可能性が考えられるからです。

本当は怖い好転反応

好転反応とは、東洋医学系の用語です。

病気が良くなる過程で、一時的に悪い症状が出てくることを表しています。

元々まともな用語だったのですが、最近はあまりに悪用されすぎて、言葉自体がいかがわしくなってしまっているレベルです。

悪用のされ方としては「悪徳業者が製品の副作用を誤魔化すための洗脳トーク」として使う例が非常に多い。

悪徳商法

「悪い症状が出てくるのは良くなってる証拠だ。もっと続けろ」みたいな感じで使われます。

真面目な東洋医学の先生達からすると迷惑極まりないことでしょう。一部の変な人達のせいで、東洋医学全体が白い目で見られてしまうのですから。

また、好転反応の定義自体が曖昧なので、素人が安易に好転反応を判断するのは危険です。

好転反応だと信じ込んでいるだけで、実は「単純に悪化してるだけ」というケースがほとんどなのです。

食べ物でニキビを治したいときに自分でできること

ニキビを一刻も早く消し去りたい気持ちは分かります。

「好きな食べ物を我慢することくらい苦にならない」と考えるのも当然のことです。

しかし、何事も無理は禁物。人間は習慣の生き物とも言われており、急激な環境の変化は苦手です。

いきなり食生活を激変させることはおすすめできません。

体質改善はコツコツと。

毎日の小さな変化の積み重ねが、後になって大きな成果をもたらすのです。

1 脂質は適度に取り入れる
  • 炒めものにはオリーブオイルがおすすめ。オリーブオイルは酸化に強い。
  • 脂っこい食事が連続しないようにする。
  • 目に見える油を減らす。(ドレッシングやマヨネーズなど)
  • ササミなどの脂の少ない肉を食べる。
  • 獣肉と置き換える形で、魚を積極的に取り入れる。
2 夜食は禁止

夜食にはメリットらしきものが見当たりません。

最低でも就寝3時間前までには夕食をすませておきましょう。

3 旬の野菜や果物を食べる

ネット上では「ニキビに効く野菜はコレ!」みたいなフレーズで特定の野菜や果物が紹介されているかと思います。しかし、実際に試してみても効果を感じないことがほとんどではないでしょうか。

特定の食材にこだわるよりも、旬のものを幅広く取り入れることのほうが大事。旬の食材は栄養価やファイトケミカルが豊富だからです。

4 野菜(葉物)を最初に食べる

高血糖でインスリンが増えると皮脂の量も増えるというデータがあります。

したがって、血糖値のコントロールはニキビにも有効だと考えられます。

  1. 野菜(葉物)
  2. ご飯や芋などの糖質

の順番で食べることにより、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。(多少)

食べ物以外の改善点

カップメンやファストフードばかり食べているのにニキビができない人もいる。

ニキビができる原因は、食事だけではないということです。

食事だけに囚われず、他の部分にも目を向けましょう。

睡眠不足

回復のための成長ホルモンは寝始め3時間に多く出ます。

寝始め3時間を重視。途中で目が覚めないことが理想です。

おすすめは耳栓です。100均で売っています。

注意したいポイントは、睡眠を意識すると、眠れないことが大きなストレスになってくることです。

1日くらい眠れなくても気にする必要はありません。

運動不足

適度な筋トレがおすすめ。

食事に神経質になりすぎることの弊害

【悪い食べ物だと思うと、毒のイメージが潜在意識に刻まれ、それを食べると本当に病気になる。】

「プラシーボ効果」という言葉を聞いたことはありませんか?

プラシーボ効果とは、強い思い込みの力によって、病気などの症状が治ってしまうことを言います。

例えば、頭が痛い時に、医者から水道水を頭痛の薬だと言われて飲んだとします。すると、本当に頭痛が治ってしまうことがあるのです。

「医者なんだから間違いない」という強い思い込みの影響力。

実際のところ、うつ病の人の3人に1人がプラシーボ効果で症状が良くなったという報告もあるそうです。

思い込みが人に与える影響力は、よくも悪くも計り知れないものがあるのです。

健康法とプラシーボ効果の関係

肉や乳製品を一切食べない、野菜しか食べない食生活でニキビが治るんだと100%思い込めば、恐らくニキビが治ります。

プラシーボ効果でニキビが治れば、それはそれで良い事かもしれません。

むしろ、マイナスの暗示が潜在意識に刻まれることに、深刻なリスクがあるんです。

人は、プラスの情報よりもマイナスの情報に影響されやすいということが分かっています。

人間とは、可能な限りリスクを避けようとする生き物。「もしかしたら」という思考が働くので、マイナスの危険をうったえる情報に極めて影響されやすいのです。

逆プラシーボ効果の深刻なリスク

プラスの暗示で病気が治ることをプラシーボ効果と言いますが、マイナスの思い込みで病気になってしまうことをノシーボ(逆プラシーボ)効果と言います。

人間の無意識の恐ろしいところは、自分でも気付かないうちに情報が刻み込まれてしまうこと。

医学部の学生は、自分が教科書に書いてある病気にかかっていると思いこんで、本当に体調を崩してしまうこともあるそうです。

少しでも体調が悪いとネットで症状を検索し、自分が病気にかかっていると思い込み、本当に病気になってしまうことをサイバーコンドリアと言います。

もしかしたら、あなたはこんなイメージを持っているのではないでしょうか?

  • 肉を食べると病気になる、ニキビができる。
  • 脂を摂ると病気になる、ニキビができる。
  • 糖質(ごはん・パンなど)を食べると病気になる、ニキビができる。
  • 乳製品を食べると病気になる、ニキビができる。

これはある意味思い込みです。

もし、全く疑うことなく、肉を食べるとニキビができると強く思い込んだとしたら、マイナス暗示の効果でニキビができます。

何度も言いますが、思い込みの影響力はとてつもないのです。

食べ物はおいしく頂く

肉・乳製品・ご飯などは何百年も前から食されていますよね。毒なら何百年にも渡って食されるわけがありません。

もし毒だというなら、とっとと政府に公開質問でもして販売を中止させるべきです。

カップメンやポテチなどの「明らかにニキビを悪化させそうな食べ物」は確かに避けるべきだと言えます。

しかし、それ以外はそこまで気にする必要はない。

食事に神経質になりすぎないようにしましょう。せっかくの料理がマズくなるばかりか、マイナスの思い込みのせいで本当に病気になったりニキビができてしまいます。

食材はおいしく頂く。

食べる喜びは人を幸せにするものであり、不幸にするものであってはならないのです。


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