南米チリ共和国。

チリは鉱業が盛んな国だ。

しかし、暗部もある。

作業現場の安全設備が脆弱で、500人以上の発掘作業員達が事故に遭い、命を落としてしまっていた。

それも、2年間という短い期間で。(2008~2010年)

コピアポ鉱山も危険性が訴えられており、裁判沙汰にまでなって1度は閉鎖の話もでたが、
すぐに再開したらしい。(安全面の改善はいっさいなし)

そんな中、またしても、不幸な事故が起こってしまう。

– 2010年.8月5日 –

チリ北部・サンホセ鉱山地下約500メートル地点にて、大規模な落盤事故が発生。

発掘作業に従事していた33名の鉱夫が、地下深くに閉じ込められてしまいます。

その深さはなんと、地下700メートル
そして温度は35度、湿度80パーセント以上!

まさに地獄の底。

尋常ではない劣悪な環境、そして暗黒の闇と閉鎖空間の恐怖。

まともな人間ならば、こんな死の地下地獄に閉じ込められてしまったら、精神が狂ってしまってもおかしくありません。

鉱夫達は、事故当初は混乱し、食料をめぐって仲間割れを起したこともあったと伝えられています。

しかし、死の恐怖に苛まれながらも、チームリーダーのルイス・アルベルト・ウルスアさんの心は折れていませんでした。

リーダーは、最後の最後まで絶対に諦めない男だったのです。

ウルスアさんは、長期戦覚悟で、乏しい水と食料を分け合うことを決めました。

避難所に残された水と食料は、たったの2日分。

それを、33人で分け合うのです。

48時間(2日)ごとに、1人あたり、
「マグロの缶詰を小ぶりのスプーンに2杯、牛乳を一口、ビスケットを1枚。」

圧倒的に、少ない…。

アバロスもまた、地下で生き残るため空腹に打ち勝とうと力をあわせた。「まとまりになれば、頑張りとおせる。希望をもっていられる。生き残るとみんなが信じなければいけなかった」と語っている。かつてプロのサッカー選手だったフランクリン・ロボスは自分たちが素晴らしいサッカーチームであるかのように行動したという。「酷いことが起きたけど協力しあった。何もなかった、水が飲みたくても飲み物なんてどこにもなかった時も。僕らは協力しあったんだ。食べるものもなくて、スプーン一杯のツナ缶を口にしたぐらいだった時も。それで本当に結束することができた」

引用元: コピアポ鉱山落盤事故 – Wikipedia.

あるものは医者に。またあるものは神父に。

リーダーのウルスアさんを中心として、
ひとりひとりが、自分の得意分野を生かし、自分にできることをする。

『絶対に助かる、生き残る』と信じる。

そうして、鉱夫達は、

温度は35度、湿度80パーセント以上。
2日でマグロの缶詰を小ぶりのスプーンに2杯、牛乳を一口、ビスケットを1枚。

という壊滅的状況を乗り越え、18日間、2週間以上の地獄を生き延びたのです。

事故から18日目、地上の救助部隊がウルスアさん達を発見。
それ以降、地下に食料が配給されるようになります。

そして、事故から69日目。

救出用カプセル“フェニックス”が地下700メートルに到達します。

33名全員が無事、死者はゼロという奇跡の生還です。

33名全員生還。
この奇跡を断食の指導者は、こう分析している…。

『生きているのは当然ですよ。標準断食コースは20日間ですから』

逆の場合を想定してみましょう。700メートルの地下に巨大食料倉庫があって砂糖、パン、バター、チーズ、清涼飲料、お菓子、肉、卵、ハム、ソーセージ、ワイン、ビール、ウイスキーなど、食べ放題、飲み放題だったら、かれらの運命はどうなっていたでしょう。わたしは想像するだに戦慄します。おそらくかれらの対立は掴み合いから殴り合い、殺し合いにまで、発展したかもしれません。なぜなら、これら“豊かな食事”の飽食は心身を狂わせるからです。

– 「長生き」したければ、食べてはいけない!?(22~23ページ)から引用 –


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